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buttw2004-05-21

縦書きにしてみました(Internet Explorerのみ有効です)。一番右側から読んでください。画面が崩れたらコメントで教えてください。
 


通譯者錢衝の日記(id:QianChong)からのネタです。ただ漢字を繁體字に變化するだけで、私にとつて、妙に戰前の日本語つぽく見えてゐます。
實は二年前に、臺灣の古本屋から、戰前の臺灣(日本統治時代)で使はれてゐた歴史の教科書《實業國史教科書 上級用(三省堂昭和18年)》と地理の參考書《一目で要點がわかる 地理の總仕上げ(三省堂昭和12年)》を入手しました。
その年代から「參考書」が出版されてゐることにびつくり。受驗戰爭も今のやうに酷いでせうか。
一寸内容を紹介してみます*1

然るに中華民國は、昭和三年國民政府がこれを統一してより、盛んに利權囘收を圖り、既に關税自主權を恢復し、東支鐵道の占領を企て、更にイギリス・アメリカ・ロシヤ等をあやつつて、我が國を政治的經濟的抑へ、故意に抗日政策を執つて、これを以て國民に政府絶對支持の必要を植ゑ附けんとするに至つた。・・・・・・されば、張學良の暴戻に對して隱忍自重の我が國も、非常なる覺悟を以て、自衞の態度をとり、遂に滿州事變が起り、これにつれ國民政府の排日が我が居留民を危險に陷れたので、上海事變が起つた。滿州事變が起るに及び久しく暴政に苦しんでゐた滿州の人民は新たに滿州國を建てた。

《實業國史教科書 上級用》から拔粹

我が國の領土

位置:アジヤ洲の東部
領土:

《一目で要點がわかる 地理の總仕上げ》から拔粹

うつ・・・これはかなり讀みにくい一方、面白いですね。臺灣も日本列島の一員として見られてゐたんだ。因に、この日本からフィリピンまでの列島のことは、臺灣の小學校教科書で「花彩列嶼」と名づけてゐましたが、中學校の教科書では「東亞島弧」と載つてゐました。
 
このテキストの假名遣ひでも自分で入力したものではなくて、Webで公開してゐる變換ソフト「まるやるま君」で變換したものです。本當にネットで色んな無料ソフトがあつてよかつたです。
この變換ソフトは變換程度を6レベルに分けてゐて、非常に便利です。因に、私は水曜日の日記をここで變換してみたんです。レベル5では「中國國際商業銀行」が「支那國際商業銀行」に成つて、一寸泣きます。

*1:これらの文章に反感の方にすみません。