中国語の早口言葉

id:moli-xiongさんからの依頼です。
すみません、この依頼は二日間ずっと見逃した。
 
そうですね。中国語の早口言葉ですか・・・うん。なんだろ。
初めて習った早口言葉は

吃葡萄不吐葡萄皮,不吃葡萄倒吐葡萄皮。
(ぶどうを食べるけど皮を吐かない。ぶどうを食べてないときに逆に皮を吐く。)

短くてちょっとつまらないですね。
 
次の早口言葉はすごく有名らしい、しかも非常に読みづらい。

和尚端湯上塔,塔滑湯灑湯燙塔。

翻訳できないことこそ、早口言葉だ(いいわけ。
 
これはちょっと皮肉:

抱著灰鶏上飛機,飛機起飛,灰鶏要飛。
(灰色の鶏を抱いて飛行機に乗る。飛行機が離陸すると、灰色の鶏が飛び出そう。)

台湾語が慣れてる台湾人は、「飛fe」と「灰hue」を区別できない傾向があります。また「発fa生」と「花hua生」の発音も区別できないみたい。
(今の総統陳氏の発音もこの傾向がありますよ。阿扁は「アビェン」ですが、「アベン」と読んでいる。)
この早口言葉は、これを皮肉してますね。
 
次は早口言葉ではありません。
私はすごく尊敬している中国語の学者「趙元任」氏が、書いた名作です。

石室詩士施氏,嗜獅,誓食十獅,氏時時適市視獅,十時,適十獅適市。是時,適施氏適市,氏視是十獅,恃矢勢,使十獅逝世,氏拾是十獅屍。適石室,石室湿,氏使侍拭石室,石室拭,氏始試食十獅屍,食時,始識是十獅屍,實十石獅屍,試釋是事。

この文章は全部「shi」と読む漢字で書きました。声調が違うだけです。しかもちゃんとした文章です。古文体なので、ちょっと翻訳します。

石室に住んでる詩人施氏(施は姓で氏は名前)は、獅子が好きで、十匹の獅子を食べることを誓った。氏(名前)は時々町へ行って獅子を探す。十時頃、ちょうど10匹の獅子が町に来た。そのとき、ちょうど施氏も町に来た。氏(名前)はこの10匹の獅子を見た、矢をはいで、10匹の獅子を死なせた。氏(名前)はこの10匹の獅子の死体を拾った。石室へ帰って、石室が濡れてたから、氏(名前)は侍従に石室をぬぐわせた。石室は乾くなってから、氏(名前)は10匹の獅子の死体を食べようとした。食べ始めるとき、この10匹の獅子の死体は実に10個の石獅子の死体だったことを発見した。この話を説明してみてください。

大体こと物語ですね。まあ、当然とんでもない話なんですが、「shi」だけで(「si」はないよ)ちゃんとした文章を書けるのが天才だと思いました。
 
またほかの早口言葉が知りたかったら、中国語のGooglehttp://www.google.com.tw/)で、「繞口令」を検索してください。
趙元任氏のほかの傑作は、機会があればまた紹介します。